組み込みソフトウェア開発出身者が、ソースコードを書かなくても一端に 食えるようになるまで

こんにちは。2011年に中途でマクニカに入りましたT.Iといいます。2011年よりイーサネットスイッチ(複数のコンピュータ間の通信中継を行うハブ)に使われる半導体のFAE(Field Application Engineer)として日本の大手メーカーの顧客を担当し、2018年より管理職として従事しています。2019年より二足の草鞋としてVAD(Value Added Distributor)事業に携わり始め、スイッチ・ルーター製品のセールスエンジニアもしています。

このブログは以下のような方に特に読んでもらえると良いなと思っています。
・FAEは開発エンジニアに劣っているのでは?と疑問を抱いている方。
・ジェネラリストになることに不安を感じている方。
・先行きに不安を感じている方。

■転職した理由と、転職してどうだったか
前職では、宇宙・防衛で使われる通信機器の組み込み系ソフトウェアを設計・コーティングしていました。ソフトウェア開発の中でも泥臭い部類に入る業界でしたが、ハードウェアからソフトウェア、CPU/DSPからFPGAまで幅広く携わり、問題解決能力を磨けた経験は非常に財産になりました。ですが、自由に意見の言えない閉鎖的な会社の雰囲気が嫌になり、また、ディープなコア技術を身に付けて成長したいと考え、マクニカに転職しました。

転職してからは、イーサネットスイッチ半導体のコアな技術にどっぷりつかる事ができました。また、イスラエルやUSでのトレーニングにも積極的に参加させてもらい、前職とは何もかもが違う幅広い業務内容に驚きました。特に海外のPLM(Product Line Manager)やエンジニアとのミーティングでは、最初はもう脂汗しか出なかったです。ですが、上司から細い命綱を付けていい感じに崖から落としてもらえたので、肝がすわりましたし、海外の方とのやりとりにも徐々に慣れていきました。

■これまでのキャリアの振り返り
お客様や仕入先と毎日会話しながら、ドキュメントやSDK(Software Development Kit)のソースコードを読んで、実機で調査して、問題を特定・解決する若しくは落としどころを探る、といった業務を日々こなしてきました。そうした中で「お客様は口ではこういっているけど、本当は何がしたいのだろう?」「自分が回答している技術内容や提案って、お客様の目的に本当にミートしているのか?」といった背景や本質を深く考える癖が身についてきました。

「エンジニアは開発エンジニアとしてソースコードを書いてこそ輝ける」と言う人もいるかもしれません。ですが、私はエンジニアの重要な価値の1つは「裏付けを基に問題の本質を掘り下げる事」だと思っています。また、私の場合はですが「人に必要とされたい。頼られたい。」という欲求があります。それらの考えがあるからなのか「開発エンジニアとしてソースコードを書くことはなくても、本質をついた解決策やアイディアをお客様と社内に提示することで、エンジニアとして自分の価値を発揮できている」と誇りをもつことができていますし、この10年で自信もかたまってきたと感じています。

また、マクニカに入って、良い上司や先輩に恵まれました。業務の中でたくさん相談に乗ってくれましたし、海外のディベートのような雰囲気で意見を言い合える・議論出来る環境は私を育ててくれたと思います。

お客様の忘年会に潜入させて頂いた際の写真。私は右側のとんがり頭。
この中の9割がお客様。様々な出来事があり、意見がぶつかる時もたくさんありましたが、最終的にこうした場に呼んでいただけた事は、本当にエンジニア冥利に尽きます。

■管理職として意識していること
私個人としては、リーダーシップを取れる良質なジェネラリストになりたい、と思って活動しています。技術を軸にしつつ営業にも携わり、法務、財務、マーケ、人事、どの要素においても1つずつレベルを上げていってチームを引っ張り続けたいです。そして、その先に既存事業と新規事業の両利きの経営が出来れば嬉しいです。

チームの管理職としては、メンバーを観察して気付いた事は良いことも悪いことも全てその人にフィードバックする事を意識しています。良いプロセスや結果があれば称賛しますし、その逆があれば、耳の痛い事をしっかりと伝えて、気付きを与えるようにしています。
口うるさいなと思われているかもですが、そこはしょうがないですね (-。-)y-゜゜゜  
さらに最近は違う部の人に対してもこれをやっているので、余計口うるさい人になっている自覚はあります(笑)。

■マクニカの魅力
私が感じているマクニカの魅力は、なんといっても「マクニカではしっかりと対話してくれる人が見つかる事」だと思っています。前職では雰囲気や仕組みを変えようと声を上げ、片っ端から意見を投げかけても、一緒に対話してくれる人は残念ながら見つかりませんでした。

皆さんの中でもまだそういった出会いの無い方がいるかもしれませんが、その場合は業務では絡まないような人にも色々と声をかけてみてください。エネルギッシュ&ポジティブで実直な方を特に選ぶといいかもです(笑)。そして、ポジティブな事もネガティブな事もいろいろと相談してみてください。「そういった考え方や見方もあるのか」と気付いて、自分の視野が広がることが多いと思います。そうすることで「自分はこうしていこう!」という軸が決まり不安な部分が解消されるのではないかと思います。

このブログを読んでくださった皆さんも、マクニカに入ることがあれば、共に全力で対話していきましょう。ありがとうございました!

今年7月に説明員として展示会(JANOG50函館)に参加した時の写真。ジェネラリストとして技術トーク/営業トークなんでも全力でやります。

今年6月に家族とキャンプに行った時の写真。 マクニカ創業者の「仕事も遊びもメリハリをつけて一生懸命やったら良い」という言葉は本当に身に沁みます。

トップに戻る

関連記事

前へ

Working in Macnica as a Person with Physical Disability

次へ

地方のド田舎で生まれ育ち、気付いたら海外で働いてた話

Page Top