こんにちは。エンジニアのKTです。
2018年12月11日-13日にアメリカ ワシントン州 シアトルで開催されたKubeCon + CloudNativeCon North America 2018(通称:KubeCon)に参加しました。
KubeConといえば、近年日本でも注目を集めている、MicroservicesやDevOpsと深く関連するテクノロジーの一つである、Kubernetesをメインとして、その他のエコシステムまでをテーマとしたカンファレンスです。
Kubernetesは、自動デプロイ、スケーリング、アプリ・コンテナの運用自動化のために設計されたオープンソースのプラットフォームで、一般にコンテナオーケストレータと呼ばれます。
North Americaでの開催は2015年から始まり、今回で4回目となります。
まず注目すべきは、その参加者数の多さです。
2015年の初開催からKubernetesの注目度に比例して、参加者数も順調に増えていました。
2017年に4,100人を記録して大きなニュースとなりましたが、何と今年は8,000人にまで参加者が増えました。
また、チケットが完売したことから、Waiting Listに約2,000人の登録があったようで、合計すると10,000人のポテンシャルを持つイベントに成長したということになります。
日本人の参加者も100人超はいらっしゃったのではないかと思います。引用:KubeCon + CloudNativeCon North America 2018, Keynotes
シアトル・タコマ国際空港内のあちらこちらにこのようなバナーが設置されており、歓迎ムードに包まれていました。
会期中の3日間は毎朝Keynoteが行われ、様々な発表を聞くことができます。
今回はこの中から印象に残った発表を一つご紹介します。
Keynote会場はとにかく人! 人! 人! 席を確保するだけでも大変です。GoogleのSoftware Engineerである、Janat Kuo氏の「Kubernetes Project Update」では発表の中で下記のコメントが語られました。
"Kubernetes is now getting so solid and so mature and so great, that it is very, very boring."
Kubernetesは現在、非常に堅実かつ成熟し、素晴らしいものになりました。それはとても退屈です。
"Boring is good; it means that lots of companies are already using it, and it just works."
退屈なのは良いことです。それは多くの企業が既にKubernetesを使っていて、実際に機能しているということです。
実際にCNCFの調査によると、グローバルではプロダクション(本番環境)でのKubernetesのユースケースが増えているようです。
引用:KubeCon + CloudNativeCon North America 2018, Kubernetes Update, @Janet Kuo, Software Engineer, Google
また、KubernetesのKey Featuresの一つでもあるAPIの機能拡張の可能性についても語られました。
APIをより有効活用することによりKubernetesからあらゆるオペレーションを実行できるようになるということです。
引用:KubeCon + CloudNativeCon North America 2018, Kubernetes Update, @Janet Kuo, Software Engineer, Google
以上、簡単ですが「Kubernetes Project Update」の中から印象に残ったポイントを紹介しました。
今回のKubeCon全体を通して感じたことは、昨年は参加者の多くがKubernetesをこれからどのように使っていくかの観点で情報収集をしていた印象でしたが、今回はKubernetesをどのように有効活用していくのか、運用面での情報が求められていた印象を受けたことです。
プロダクションで使用するユースケースが増加したことにより、その価値を最大化するための情報に価値が見出され、そこに需要が生まれているようでした。
KubeConの会場全体が非常にフランクな雰囲気で、活発に意見交換がなされている光景を沢山見かけました。
そのような機会を得る事ができるのも参加する魅力の一つだと思います。
また、最終日の夕刻には、「Macnica Meetup@KubeCon Seattle 2018」と題して、日本人参加者向けのテクノロジーミートアップを開催しました。
モダンアーキテクチャの構成要素である、「Application Delivery」と「Container Security」を題材として、NGINX社とTwistlock社のエンジニアに登壇頂きました。
Charles Pretzer氏 (Technical Architect, NGINX)
"A Pragmatic Maturity Model for Adopting Microservices"/>Liron Levin氏 (Chief Architect, Twistlock)
"The new world of cyberattacks - security in the age of containers"
沢山の方々にご参加頂きまして、大変意味のあるミートアップとなりました。
ミートアップ終了後は、日本人参加者向けの懇親会に参加させて頂きました。
約80名の参加者が集い、会場は大変な盛り上がりでした。
いかがでしたでしょうか?
今回はグローバル規模で注目されている、Kubernetesのカンファレンスの模様をお届けしました。
今後も興味を持って頂けそうな活動があればお伝えしたいと思います。
それではまた次の機会に!!
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